2019年12月

当店ではすべてではないですがいけすに泳いでいる魚を刺身にしています。いけすに泳がしている魚を『活魚』といい、天草、有明海沿岸、鹿児島湾にかけてかつてはいけす料理屋さんがたくさんありました。
刺身はこのあたりの南九州は活魚文化なんです。ブリブリと身がしまってる。だから甘口のとろみがかった醤油でなければ身に味がのらないわけです。

魚と醤油との関係は、私もお世話になってます、食の伝道師、榊真一郎先生のブログにて詳しく解説されています。

一方、スーパーや魚屋に並んでいるのは『鮮魚』です。これはこれで1日2日熟成させれば油が回ってとろけるような食感が味わえます。江戸前の寿司屋など丁寧な手当てをしつくしてベストな状態に仕上げるんです。
たまに、いけす料理屋はうまい魚は味わえない、という人もいるようですがそれは間違いです。活魚からの、熟成ということもできるんです。鮮魚しか触ったことのない職人には活魚は扱えません。

活魚は生きているので締めるときにその魚が持っているエネルギーを身に閉じ込めなければならず、なおかつ、身は水を嫌います。

生きている魚は誰が捌いても美味しいって訳ではないのです。

うちの家の庭の隅にカブトの幼虫が大量に眠っています。大量にです。今の時期になると踏み込み温床なるものを仕込みます。春過ぎになると腐葉土になりカブトの寝床、産卵床、また幼虫のエサになるわけです。
昔は遊びといったらカブトかクワガタでしたが、最近は電灯にも飛んで来ないので集めるのに相当苦労します。ならペアリングして増やしたほうが効率的だなと。
命の教育にもなると思うんですよ、だってカブトは夏が終わると必ず死にます。哀れなんでポイッとはできません。それを子供は手厚く葬ってあげるわけです。
嫁さんには冷たく「きもっ…」ていわれますがね。男のロマンなんですよカブトは。理屈抜きにフォルムがカッコいい。
今年の6月頃にも嫁さんがサナギの状態のを見たことがないとの事だったので、サナギを見ることのない人生は可哀想だと思い見せつけてやりましたよ。
子供はいつまでカブトに興味を持ってくれますかね?

伊勢海老祭りは12月半ば位まではやります。

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